ヒメキミスジ♂ (ラオス) Symbrenthia hypselis sinis
Spotted Jester (Laos)
種分布:北インド、南中国、台湾、南ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島、大スンダ列島

記録:2015/5/4
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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ヒメキミスジ♂ 表面 (ラオス)

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ヒメキミスジ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。小型種。

表示亜種 sinis ♂ (ラオス)
亜種sinisの分布:南ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島、ランカウイ
他亜種 scatinia 分布:台湾→♂

低地から1,000m以下の低山地に棲息地が多いが、2,000m程度の高山地にも棲息する。主に樹林地で見られ、林道の木でテリを張っていたり、地面に静止していたりする。山道の留水や渓流沿いで吸水に現われる。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は緩やかで遠くまで飛び去ることは少ない。キミスジ(S. lilaea)と混棲することが多く、生態も類似している。翅裏の斑紋が異なるので、静止時は両種を区別することは容易である。
棲息範囲は広く、個体数は少なくない。年間の発生時期は不明であるが、インドシナでは2月~9月に見られた。

♂の翅表の地色は黒褐色で、橙斑がミスジ型に並ぶ。前翅中室の橙線状は1本で、個体によって小突起を現わす。後翅第4脈付近に小突起がある。
翅裏の地色は淡黄褐色で、外縁に2本の細線が縁取る。前後翅共に黒褐色の小斑紋が多数散在し、複雑な文様をつくる。後翅裏面の亜外縁第1~3室には黒線で縁取られた淡灰緑色斑が配列し、その内側にも類似の淡灰緑色斑が並ぶ。後翅第4脈付近の小突起は黒斑で占められる。