ナツメシジミ♂ (バリ) Castalius rosimon sostrus
Common Pierrot (Bali)
種分布:北東インド、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スマトラ、ジャワ、小スンダ列島、バリ、スラウェシ

記録:2016/9/8
場所:ケラン、バリ、インドネシア (Kelan, Bali, Indonesia)

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ナツメシジミ♂ 表面

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ナツメシジミ♂ 裏面


♂♀類似斑。小型種。ドウケシジミともよばれる。

表示亜種 sostrus ♂ (バリ)
亜種sostrusの分布:バリ

海岸近くの低地から400m程度の低山地に棲息地が多いが、所により1,000m前後の中山地にも棲息する。村落近辺の荒れ地や草地を飛翔していたり、吸蜜にきたりする。渓流沿いで見かけることは少ないが、林縁傍等に散布した動物性ベイトに誘引される。
飛翔は緩やかで、飛翔中は白っぽく見える。シロサカハチシジミ属 (Caleta) の種類と混棲することがあるが、シロサカハチシジミ属の種類は吸水地主体で見られ、本種は草地から樹林地主体の印象がある。
棲息範囲は広く、個体数は少なくない。小型で目立たない種類なので、注意していないと見逃す。

翅表の地色は白色で、前後翅共に前縁から外縁に太い黒縁がある。また、亜基部から基部には淡青色の鱗粉が散布する。前翅表面の外中央には大きな黒斑が3個並び、前縁の黒縁に接して黒斑が2個配置する。後翅表面外縁の黒縁内各室に波状白線が現れ、この黒縁内側に接して黒斑が並ぶ。さらに前縁から基部に黒斑が散在する。
翅裏の地色は白色で、斑紋は翅表と類似するが、外縁の黒縁は2列の黒斑列になる。前翅裏面の前縁の黒縁は消失し、基部から前縁中央に1本の黒条がはしる。後翅裏面外縁の黒斑列のうち、第1~3室の黒斑に淡青色の鱗粉が散布する。
バリの亜種sostrusは翅裏の白い地色に淡褐色味が加わる。