ナカグロミスジ♀ (ボルネオ) Athyma asura idita
Studded Sergeant (Borneo)
種分布:ヒマラヤ西部、アッサム、南中国、台湾、ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島、大スンダ列島

記録:2020/2/21
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

200503Eb05SW
ナカグロミスジ♀ 表面 (ボルネオ)

200503Eb06SW
ナカグロミスジ♀ 裏面 (ボルネオ)


♂♀類似斑。♀は♂より大型で、翅形はやや横長になり丸味を帯びる。

表示亜種 idita ♀ (ボルネオ)
亜種iditaの分布:マレー半島、ボルネオ→♂、スマトラ、ジャワ
他亜種1 asura 分布:西ヒマラヤ、アッサム、ミャンマー、タイ北中部→♂、ラオス
他亜種2 baelia 分布:台湾→♂

ボルネオでは、1,000m以下の低山地で生息を確認しているが、高標高側では見ていない。生息環境は、インドシナ以北の亜種と同様で、自然林の林縁で飛翔したり、葉上に静止していたりする。
ネッタイオオミスジ等シロミスジ属の種類と混生するが、個体数は他の種類よりかなり少ない。♀も♂と同所的に生息する。採集は1例しかないが、林縁から飛び出した個体。シロミスジ属の種類であることは分かったものの、大きさと力強く飛翔する様子が目立ち慌ててネットを振った記憶がある。
発生時期で確認したのは2~3月で、他の時期では見ていない。

本亜種は、インドシナ以北の亜種に比べ、白斑内の黒点の出現が弱い。
♀は♂より一回り大きく、迫力がある。ラリムナオニミスジに匹敵する。♀の白斑紋は♂より大きく、特に前翅中央外縁の白斑列は、表裏共に大きい。斑紋構成は♂とよく似ていて、白斑列内の黒点の出現は♂同様に弱い。