ファレーナマダラキララシジミ♂ (ボルネオ) Simiskina phalena phalena
Broad-Banded Brilliant (Borneo)
種分布:アッサム、南ミャンマー、タイ、南ベトナム、マレー半島、大スンダ列島、フィリッピン

記録:2018/3/1
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

181230Eb15SW
ファレーナマダラキララシジミ♂ 表面 (ボルネオ)

181230Eb16SW
ファレーナマダラキララシジミ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀異斑。♀の翅表は、♂に見る濃青線条斑を欠く。

表示亜種 phalena ♂ (ボルネオ)
亜種phalenaの分布:南ミャンマー、タイ半島部、マレー半島、ボルネオ

標高300m程度の低山地で採集した1例しかデータはないが、自然林内の林縁で葉上に静止していた個体。奥に深い樹林が続く林縁で、自然林に依存する種類と思われる。
同一場所では、アニエラニセムラサキシジミやゲザシジミタテハが同じような高さでテリを張り、上方では見上げる高さでネッタイオオミスジがテリを張っていた。
本種の個体数は少なく、偶然見つける程度で稀な種類である。採集地点は過去10数日調査しているが、見かけたのは1日だけである。当日は曇りで陽射しは少なかったが、このような日が適しているのか不明である。

♂の翅表の地色は黒色で、後翅前縁は淡茶白色帯が占める。前翅表面中室に濃青線条が配置し、その先、前縁近くに濃青斑が線状に配置する。また、前翅外中央の各室に小濃青斑が配列し、第1b室の青斑が最も大きい。前翅後縁に沿って濃青線条が配置する。後翅表面内縁には濃青線条が現われ、中央に濃青斑が横に続く。また、後翅後縁には山型の濃青斑が配置する。
♂の翅裏の地色は茶褐色で、前翅後縁には銀色の金属光沢部が現れる。前翅裏面中央に灰白色の線条が縦に配置し、後翅中央の太い灰白色線条に繋がるように配置する。後翅の灰白色線条下部には茶褐色斑が接して配置し、独特の斑紋をつくる。また、後翅後縁には、黒斑に白線条が加わった斑紋が各室に現われる。