アモエナコジャノメ♂ (ボルネオ) Mycalesis amoena amoena
種分布:ボルネオの特産種
記録:2020/3/8
場所:ラナウ、ボルネオ、マレーシア (Ranau, Borneo, Malaysia)

200504Eb11S
アモエナコジャノメ♂ 表面 (ボルネオ)

200504Eb12S
アモエナコジャノメ♂ 裏面 (ボルネオ)

♂♀類似斑。♂は後翅表面の前縁部に灰白色の性斑がある。

表示亜種amoena ♂ (ボルネオ)
亜種amoenaの分布:ボルネオ→♀

800m程度の低山地に棲息する。自然林の樹林地で見られ、林縁や林内で木から離れずに棲息している。人の気配に敏感で、近づくと飛び立ち樹林内にヒラヒラと舞い込む。開けた空間では見られない。パイナップルトラップにも誘引される。渓流沿いや動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
飛翔は緩やかで、飛翔中は黒っぽく見える。林縁の日陰側でひっそりと静止し、飛び立っても目立たないので、見落とすことが多い。棲息地では個体数は少なくないが、見られる場所は局所的である。

コジャノメ属の中では特異な外観で、翅表の地色は赤茶褐色を呈する。♂の前翅表面前縁から外縁にかけて黒い縁取りを現わし、第3室には黒い眼状紋を有する。後翅表面外縁には、褐色の細い線条の縁取りがある。
♂の翅裏の地色は黒褐色で、全後翅共に淡茶褐色で縁取られた線条の縁取りが亜外縁に配置する。また、前後翅共に眼状紋列が外中央に並び、中央と亜基部に褐色の線条が縦にはしる。眼状紋は、前翅第3室、後翅第2室、第6室のものが大きい。