クロカギバアゲハ♂ (ラオス) Meandrusa lachinus sukkiti
Brown Gorgon (Laos)
種分布:ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム

記録:2017/5/14
場所:プーサムスン、ラオス (Phou Samsoum, Laos)

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クロカギバアゲハ♂ 表面 (ラオス)

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クロカギバアゲハ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀異斑。♀の翅表には白帯が現れる。

表示亜種 sukkiti ♂ (ラオス)
亜種sukkitiの分布:北タイ、ラオス、ベトナム

2,000m程度の高地に棲息する。自然林や山頂を飛翔する姿が見られる。また、吸水に来る姿も見られる。飛翔は速く、斑紋構成通り全体が黒っぽく見える。
ラオスのプーサムスンでは、テングアゲハ(Teinopalpus imperialis)、オオクジャクアゲハ(Papilio arcturus)等高地性の種類と混棲し、同所的に見られる。飛翔時はオオクジャクアゲハと類似するが、数は本種の方が少ない。ラオスのベトナムとの国境近くのナンパオでは、例外的に低い500m程度の山地に棲息する。

♂の翅表の地色は暗黒褐色で、前翅は殆ど無紋であるが外縁に不明瞭な小灰斑が並ぶ。後翅は外縁から肛角にかけて、淡褐色の不明瞭な三日月状斑紋が並ぶ。尾状突起は、下部ほどやや湾曲する独特の形状をしている。
♂の前翅裏面の基部は黒褐色であり、中室上部に凸状の黒褐色斑がある。外縁側は灰褐色で、亜外縁に灰色の矢尻状斑紋が並ぶ。後翅裏面の基部も黒褐色であり、中室下部に大きな黒褐色紋がある。
独特の形状と斑紋をもつ種類で、他に類似する種類はいない。