ミズアオマダラタイマイ♂ (北・中ラオス) Graphium xenocles kephisos
Great Zebra (Laos)
種分布:ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム

記録:2017/8/31
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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ミズアオマダラタイマイ♂ 表面 (北・中ラオス)

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ミズアオマダラタイマイ♂ 裏面 (北・中ラオス)


♂♀類似斑。ヒメコモンアサギマダラ (Parantica aglea)など、褐色地に細長い淡水色斑紋をもつマダラチョウ類に擬態している。地色は褐色味が強いものが現われたり、外縁の斑紋の強弱があるなど変化が大きい。

表示亜種 kephisos ♂ (北・中ラオス)
亜種kephisosの分布:ミャンマー、北・西タイ、北・中ラオス、北ベトナム

標高700m以下の低山地に生息地が多く、高標高側では数が少なくなる。村落近くの林縁や山道などで飛翔したり、吸水にきたりする。動物性ベイトに誘引される。山地の渓流沿いが好適地で、乾季の水が残っている岸辺でミカドアゲハ(G. doson)オナガタイマイ (G. antiphates)などアオスジアゲハ類、タイワンモンキアゲハ (Papilio nephelus)など黒系アゲハ類と共に、おびただしい数の個体が吸水する場面が見られる。
飛翔は緩やかで、黒地に水色斑が目立ちアサギマダラ類を想起させる。マカレウスタイマイ (G. macareus)と混飛し、同じような環境で見られる。2月~4月の乾季に数は多いが、8月~9月の雨季後半にも発生が見られる。

翅表の地面は黒褐色で、前後翅共に外縁に淡水色斑が配列する。前翅では中室に複数の淡水色線条が斜めに走り、それに続くように淡水色線条が横に配列する。後翅表面では、基部から淡水色線条が放射状に配置し、その先に短線条が配置する。全体として線条斑と斑紋が多数配置した斑紋になる。
翅裏の斑紋は翅表と殆ど同じであるが、地色は茶褐色になり、後翅外縁の斑紋は翅表より大きくなる。また、後翅裏面肛角部に橙色斑が現れる。
マカレウスタイマイと類似するが、マカレウスタイマイの後翅中室には短線条斑が配置する。