チビウラナミシジミ♂ (ボルネオ) Prosotas dubiosa subardates
Tailless Lineblue (Borneo)
種分布:スリランカ、インド、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2020/3/1
場所:ラナウ、ボルネオ、マレーシア (Ranau, Borneo, Malaysia)

200725Eb11SW
チビウラナミシジミ♂ 表面

200725Eb12SW
チビウラナミシジミ♂ 裏面


♂♀異斑。極小型種。翅形は丸味を帯びる。♂の翅表の地色は空色で、前後翅の外縁に褐色の細い縁取りがある。後翅第1b室、第2室外縁の縁取り内側に褐色線条斑がある。外縁以外の翅表は無紋である。尾状突起は有しない。
翅裏の地色は灰褐色で、前後翅共に灰白色線で挟まれた淡褐色帯が縦に配列する。亜外縁の淡褐色帯の色調は暗めで、内側に凸形状を示す。後翅裏面の第2室に橙色に囲まれた黒斑があり、黒斑に青鱗粉が散布する。第1b室にも類似する小斑が現われる。

低地から低山地に棲息し、村落近辺の小川や樹林地の明るい道の留水などで吸水にきたり、チラチラと飛翔していたりする。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速くなく、飛翔中は灰色っぽく見える。ヒメウラナミシジミ (P. nora)など小型種と混棲し、同じ場所で吸水することもある。生態から区別することは難しい。棲息範囲は広く、個体数は多い。