アリステウスオナガタイマイ♂ (ラオス) Graphium aristeus hermocrates
Stripe Swordtail  (Laos)
種分布:北インド、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、ボルネオ、北スマトラ、パラワン、フィリピン、ニューギニア、北オーストラリア

記録:2018/3/31
場所:ナムファン、ラオス (Nam Fang, Laos)

210508Eb03SW
アリステウスオナガタイマイ♂ 表面 (ラオス)

210508Eb04SW
アリステウスオナガタイマイ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。尾状突起が長い黒系のタイマイの1種。

表示亜種 hermocrates ♂ (ラオス)
亜種hermocratesの分布:ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、マレー半島、ランカウイ、ボルネオ、パラワン、フィリピン

低山地に棲息し、樹林地の渓流沿いを飛翔したり、吸水に来たりする。動物性ベイトに誘引される。
飛翔はさほど速くなく、飛翔中は黒っぽく見える。♂は吸水に集まる個体が多く、モンキアゲハなどの黒系アゲハやカワカミシロチョウなどのシロチョウ類と共に吸水する場合が多い。♀は吸水に集まらず、見かける機会は少ない。
発生時期は3月~5月で、5月には殆どの個体が破損する。年1化で春季のみに現われるようである。ノミウスオナガタイマイ (G. nomius)と生態は類似するが、発生時期と場所が微妙にずれるようで、同時に見られる場合は少ない印象がある。

翅表の地色は黒で、前翅亜外縁に白線条が配置し、前縁の中室端から下方に白線条が配置し、基部まで計6本配置する。そのうち、外側から2、3番目の白線条は中室下部で融合し、太い白帯となって後縁に達する。後翅表面の亜外縁には弦月白斑が各室に配置し、第2~4室の弦月白斑の上部は灰色になる。後翅前縁から中央白条斑が下方にはしり、亜基部白条が内縁とほぼへ平行にはしる。♂の後翅内縁は折返し、内部に毛束を有する。
翅裏の斑紋は翅表と殆ど同じであるが、地色は茶褐色になり、線条は淡水色味を帯びる。前翅裏面の第1、第2室の地色は黒褐色味を帯びる。また、後翅裏面の中央白条斑と亜基部白条の間の各室に赤斑が配列する。