スズキミスジ♂ (ラオス) Neptis soma shania
Cream-Spotted Sailor (Laos)
種分布:インド、ネパール、中国、台湾、ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島

記録:2019/5/26
場所:プーサムスン、ラオス (Phou Samsoum, Laos)

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スズキミスジ♂ 表面 (ラオス)

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スズキミスジ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。斑紋は標準的なミスジ型で地色との対象は明瞭。

表示亜種 shania ♂ (ラオス)
亜種shaniaの分布:ミャンマー、タイ、ラオス
他亜種 tayalina 分布:台湾→♂

タイでは北部および中央部の山地で見られる。ラオスではシェンクワーン県の1,300m程度の疎林地域からプーサムスンの2,000m付近まで分布し、個体数は多い。主に樹林地で見られ、林内の山道の地表付近に静止していたり、渓流近くの地面でミネラルを吸収していたりする。吸水にくる個体は見られないが、動物性ベイトには誘引される。
飛翔は緩やかで、滑空型である。コミスジやリュウキュウミスジと混棲し、生態も類似している。本種の生活圏は地表付近など低位置であることが多い。

亜種shaniaは、翅表の地色は黒色で斑紋はやや黄色味を帯びる。前翅表面中室の線条と先端の3角斑は分離する。後翅表面の中央白条は、前縁に向かって太くなる。
翅裏の地色はやや明るい茶褐色。中室の線条と先端の3角斑の間に白斑が入り、分離度は不明瞭なように見える。
乾季の個体は斑紋が発達する傾向にある。
イエルブリイミスジ(N. yerburii)に極めてよく類似する。前翅外縁の白斑列は、本種スズキミスジでは第6-8室の紋が外側にずれる。イエルブリイミスジでは、ほぼ滑らかな曲線状に並ぶ。