アエテスオオイナズマ♂ (南スラウェシ) Lexias aeetes phasiana
種分布:スラウェシとその属島の特産種
種分布:スラウェシとその属島の特産種
記録:1995/12/13
場所:バンティムルン、スラウェシ、インドネシア (Bantimurung, Sulawesi, Indonesia)
♂♀異斑。♀の翅表には黄褐色斑が多数現われる。
表示亜種 phasiana ♂ (南スラウェシ)
表示亜種 phasiana ♂ (南スラウェシ)
亜種phasianaの分布:南スラウェシ
スラウェシの低地から低山地に生息地が多く、場所によって1,000mを越える中山地でも見られる。村落近辺の樹林地など、薄暗い林内が主な生息地で、地上近くを飛翔していたり地面に静止していたりする。渓流沿いの個体は観察していない。生態全般はサトオオイナズマ (L. pardalis) と類似し、サトオオイナズマのスラウェシ版という印象がある。
飛翔は速くなく、滑空するように飛翔する。飛翔中は黒っぽく見える。生息範囲は広く、個体数は比較的多い。
♂の翅裏の地色は黒褐色で、前翅中室端に白色斑が斜めに並び白帯を構成する。この白帯の上部に小白点が3個配置し、中室に不鮮明な淡褐色斑が散在する。また前翅亜外縁に、山型の線状白斑が各室に配置する。後翅表面の中央に山型の淡褐色斑が円弧状に並び、亜外縁にも山型の淡褐色斑が不鮮明に並ぶ。
♂の前翅裏面の地色は淡褐色で、斑紋は前翅表面の斑紋を明瞭に、大きく白色化した状態に近い。後翅裏面の地色は暗紫色味を帯びた褐色で、中央から基部側に小白斑が現れる。また、亜外縁の各室に褐色斑が円弧状に並ぶ。
対象の地域で類似する斑紋の種類は見当たらないので、同定は容易である。
コメント