ホリシャルリシジミ♂ (台湾) Celastrina lavendularis himilcon
Plain Hedge Blue (Taiwan)
種分布:ネパール、北東インド、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:1971/7/14
場所:南山渓、台湾 (Nanshanxi, Taiwan)
本個体は台湾南山渓で1971年に採集したものである。当時は規制はなかったが、現在は採集禁止になっている。

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ホリシャルリシジミ♂ 表面 (台湾)

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ホリシャルリシジミ♂ 裏面 (台湾)


♂♀異斑。斑紋・形態は一般的なルリシジミ型。

表示亜種 himilcon ♂ (台湾)
亜種himilconの分布:台湾

低地から低山地に棲息地が多いが、1,900m程度の高山地にも棲息する。樹林地の渓流沿いが好適地で、地面を飛翔していたり、吸水に現われたりする。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速くなく、飛翔中は白っぽいルリ色に見える。他のルリシジミ類と同所的に吸水に集まる。台湾ではタッパンルリシジミと混棲することが多いが、現地で生態から区別することは難しい。
棲息範囲は広く個体数は少なくない。ただ、小型で類似種と混棲するので、各地で調べると強弱があるかもしれない。台湾では比較的よく見られるが、インドシナ以南では少ないという印象がある。

♂の翅表の地色は濃紫青色で、色調はタッパンルリシジミより遥かに濃い。翅表に淡白斑を全く現さない。外縁の黒帯は細く、前後翅に亘ってほとんど等幅で、前翅翅頂部のみわずかに広がる。
翅裏の地色は灰白色で、後翅裏面の中央斑列の第7室の暗色斑は、同斑列の他の暗色斑に比べ大形で黒色味が強くなる。第7室の暗色斑はタッパンルリシジミとの良い区別点になる。前翅裏面の外中央第4室の斑紋は、同列の斑紋を結ぶ線に対し強く傾斜する。
タッパンルリシジミ、ヤクシマルリシジミと類似する。区別点はタッパンルリシジミ、ヤクシマルリシジミの項を参照。