ベニホシイナズマ♀ (ラオス) Euthalia lubentina lubentina
Common Gaudy Baron (Laos)
種分布:ヒマラヤ、北東インド、スリランカ、南中国、タイ、インドシナ、マレー半島、ボルネオ、フィリッピン

記録:2019/2/25
場所:ラクサオ、ラオス (Lak Sao, Laos)

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ベニホシイナズマ♀ 表面 (ラオス)

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ベニホシイナズマ♀ 裏面 (ラオス)


♂♀異斑。♂の前翅に大きな白斑列は現れない。

表示亜種 lubentina ♀ (ラオス)
亜種lubentinaの分布:南中国、ミャンマー、タイ、ラオス→♂、ベトナム

低地から700m程度の低山地に棲息する。♂は陽当たりが良い林縁でよく見られ、主として地上付近が活動の場で、低い位置の木の葉に静止していたり、地面で吸湿していたりする。
♀も♂と同様な環境で見られるが、♀は樹木近辺で見られることが多い。食樹がヤドリギ類であるため、産卵しやすい環境を生活圏としているものと思われる。
♀の飛翔は♂より穏やかで、飛翔中は黒褐色に白斑が目立つため、♂♀の区別は容易である。

♀の前翅表面の中室と中室端に白斑列が配置し、その下部の白斑列に連なって、全体として中央に鮮やかな白斑列が斜めにはしる。前翅亜翅頂部の白点列も♀では大きく明瞭になる。♀の後翅表面の斑紋は♂と類似するが、肛角部の翅形は、♂では尖るが♀では丸味を帯びる。
♀の前翅裏面には、前翅と同様の白斑列が現れ、第1b~第3室の地色は紺色味を帯びる。
♀もマラッカベニホシイナズマ (E. malaccana) と類似する。本種♀の前翅表面亜翅頂部に向かう第3~6室の小白点は、♂と同様に全体が曲線状に並ぶ配列をし、翅頂部に向かって小白点が直線上に並ぶマラッカベニホシイナズマ♀との区別点となる。