ビロードタテハ♂ (ラオス) Terinos atlita militum
Large Assyrian (Laos)
種分布:ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島

記録:2018/4/1
場所:タボック、ラオス (Thabok, Laos)

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ビロードタテハ♂ 表面 (ラオス)

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ビロードタテハ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀異斑。前翅翅頂部に顕著な突起部があり。特異な印象を受ける。

表示亜種 militum ♂ (ラオス)
亜種militumの分布:タイ、ラオス→♀、ベトナム

2~300m程度の低山地が棲息の中心で、主に自然林に棲息する。村落近辺ではあまり見ていない。樹林内の地上近辺を飛翔したり、渓流沿いで吸水に現われたりする。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速く、不規則に飛翔する。飛翔中は黒褐色に見え、橙色が目立つ。また、飛翔中はやや大型のジャノメチョウ類のように感じるが、樹林から離れても飛翔する点は異なる。
場所によってシリアカビロードタテハ(T. clarissa)と混棲するが、類似していて生態から区別することは難しい。個体数は少ない種類ではないが、多い種類でもない。

♂の翅表の地色は黒褐色で、前翅中央から後縁は黒色ビロード状となり、その上部は暗紫色味を帯びる。前翅翅頂部に暗橙色の小点が配置する。後翅表面の外中央から下部は黄土色が占め、亜外縁に淡褐色の波型線条が現れる。後翅中央から基部は暗紫色味を帯びる。
♂の翅裏の地色は茶褐色で、前翅翅頂部には灰色と暗橙色の小点が縦に配列する。前翅翅頂部の突起部から下部の亜外縁には、山形の褐色線条を含む不鮮明な灰色帯がある。後翅裏面の外中央から下部は灰褐色が占め、内側の境界は波型の黄色線条が現れる。また、前後翅を通じ中央部に灰色線条が縦にはしり、内中央に不規則な褐色帯が現れる。