フタオチョウ♂  (タイ) Polyura eudamippus nigrobasalis
Great Nawab (Thailand)
種分布:西北ヒマラヤ、ネパール、南中国、台湾、沖縄、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島
沖縄産は別種という説もある。

記録:2015/9/14
場所:チェンダオ、タイ (Chaing Dao, Thailand)

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フタオチョウ♂ 表面 (タイ)

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フタオチョウ♂ 裏面 (タイ)


♂♀類似斑。♀は一般に♂より大型。

表示亜種 nigrobasalis ♂ (タイ)
亜種nigrobasalisの分布:インド、ミャンマー、タイ、ラオス
他亜種 formosana 分布:台湾→♂

低地から800m程度の低山地の蝶で、高地ではほとんど見られなくなる。迅速に飛翔し、飛翔中は白っぽく見えて大きなシロチョウのように感じる。また吸水性が強く、動物性ベイトに強く誘引される。吸水中は鈍感になり、場合によっては手掴みで採集できる。
インドシナでは低地側に本種が生息し、高地ではウスイロフタオチョウ (P. dolon)ヒメフタオチョウ(P. narcaea)がとって替わる。また、インドシナでは、ゴマフフタオチョウ(P. nepenthes)と混生することが多いが、台湾の埔里近郊ではではヒメフタオチョウと混生する。
生息地では個体数は多いが、ゴマフフタオチョウと混生する場合はフタオチョウの方が少ない。時期は、インドシナでは乾季の3月に多い。

本亜種nigrobasalisの♂は後翅表面外縁に細い淡青色を伴う黒縁があり、その内側に黄白色帯が並列する。台湾亜種では黄白色帯ではなく、淡青色帯になる。また、後翅裏面の亜外縁と外縁の間の黒点は、台湾亜種では灰色で囲まれた眼状紋になる。