コウラナミジャノメ♂ (ラオス) Ypthima baldus baldus
Common Fivering (Laos)
種分布:インド、南・東中国、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、ボルネオ、スマトラ

記録:2019/5/25
場所:バン・ター、ラオス (Ban Tah, Laos)

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コウラナミジャノメ♂ 表面 (ラオス)

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コウラナミジャノメ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似班。眼状紋は季節的変異が大きい。

表示亜種 baldus ♂ (ラオス)
亜種baldusの分布:北西ヒマラヤ、南中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、カンボジア
他亜種 zodina 分布:台湾→♀

低地から低山地に生息地が多く、1,200m程度の中山地でも見られる。村落近くの草地や樹林地近辺の路傍で飛翔したり、葉の上に静止していたりする。渓流沿いではあまり見かけず、吸水にくる個体も観察していない。
飛翔は緩やかで、草本付近をチラチラと飛翔する。飛翔中は褐色に見える。他のウラナミジャノメ属(Ypthima)と混生するが、生態から区別することは難しい。
生息範囲は広く、個体数は各地で多い。

翅表の地色は黒褐色で、前翅亜翅頂部に大きな眼状紋が1個配置する。後翅表面亜外縁の第2、3室に眼状紋が配置する。個体によって第1b室、第5室に小眼状紋が現れる。
翅裏の地色は黒褐色であるが、灰褐色の網目状紋様が細かく表れる。前翅裏面には翅頂部の大形眼状紋の他に第2室にも小形の眼状紋を現わすことがある。後翅裏面には前縁部に2個、下部に3個、計5個の眼状紋が配列する。前後翅を通じて、裏面には眼状紋列と基部の間に2本の濃色条を現わす。