ミカドアゲハ♂ (ボルネオ) Graphium doson evemonides
Common Jay (Borneo)
種分布:インド、南中国、台湾、日本、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、フィリッピン

記録:2019/7/21
場所:ラナウ、ボルネオ、マレーシア (Ranau, Borneo, Malaysia)

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ミカドアゲハ♂ 表面 (ボルネオ)

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ミカドアゲハ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀類似斑。ボルネオ産は、タイ、インドシナ産と別亜種に属する。

表示亜種 evemonides ♂ (ボルネオ)
亜種evemonidesの分布:マレー半島、ボルネオ、スマトラ、ジャワ
他亜種1 postianus 分布:台湾→♂
他亜種2 axion 分布:北インド、南東中国、ミャンマー、タイ、ラオス→♂、ベトナム

低地から1,000m程度の中山地に生息し、主に樹林地で見られる。樹林地の渓流沿いが好適地で、渓流沿いに飛翔する個体が吸水に現われる。また動物性ベイトに誘引される。
ボルネオでも渓流地で吸水に現われ、生態は他の亜種と類似する。ただ、ボルネオでは個体数はインドシナ程多くない。アオスジアゲハバティクレスタイマイ(G. bathycles)等と混生するが、個体数はアオスジアゲハが最も多く、ミカドアゲハはバティクレスタイマイと同程度である。また、発生にムラがあるようで、いつでも見られる種類ではない。

本亜種evemonidesは、タイ、インドシナ亜種axionと比べ、水色斑紋はやや発達する傾向にあり、本亜種の翅表は水色部が広い印象を受ける。斑紋は、特に前翅中央水色帯の第1、2室淡水色斑と後翅中央水色帯の斑紋は幅広になる。後翅裏面の赤色斑紋は減退する傾向にある。