ホリシャルリマダラ♂ (台湾) Euploea tulliolus koxinga
Dwarf Crow (Taiwan)
種分布:南中国、台湾、南ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、小スンダ列島、ニューギニア、北東オーストラリア

記録:2017/5/28
場所:埔里、台湾 (Puli, Taiwan)
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ホリシャルリマダラ♂ 表面 (台湾)

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ホリシャルリマダラ♂ 裏面 (台湾)


♂♀異型、類似斑。♀の前翅後縁は殆ど直線状になる。種名のホリシャは、台湾中部の「埔里」のことであり、本個体の採集地でもある。

表示亜種 koxinga ♂ (台湾)
亜種koxingaの分布:台湾→♀
他亜種 aristotelis 分布:北ボルネオ→♂

低地から低山地に生息地が多く、1,300m程度の中山地でも見られる。樹林地の林縁を飛翔したり、吸蜜に現われたりする。渓流沿いの飛翔も見られ、吸水する個体も見られる。動物性ベイトに誘引される個体は少ない。
飛翔は緩やかで、飛翔中はルリ色が目立つ。ルリマダラマルバネルリマダラと混生するが、マルバネルリマダラは大型で区別し易い。ルリマダラとは本種の方が小型であるが、飛翔中の区別は難しくなる。
棲息範囲は限定的ではなく、個体数は少なくない。

♂の翅表の地色は黒紫色で、後翅は褐色味を帯びる。前翅外縁に小淡灰点が配置し、亜外縁に明瞭な淡紫白斑が円弧状に配列する。また、前縁端中央付近に小白斑があり、前翅第2室中央に淡褐色の不鮮明斑が現れる。後翅表面にも外縁に小淡灰点が不鮮明に現われ、亜外縁に淡紫白斑が円弧状に配列する。後翅前縁は広く灰褐色になり、中室上半から第5、6室の基部にかけて灰褐色の性斑が現れる。
♂の翅裏の地色は紺褐色。斑紋配列は翅表と殆ど同様であるが、前翅第2室中央に淡灰斑が明瞭に現われる。また前翅後縁は灰褐色部が広がるが、後翅前縁の灰褐色部はなくなる。