カバマダラ♂ (ラオス) Danaus chrysippus chrysippus
Plain Tiger (Laos)
種分布:アフリカ大陸、中央アジア、インド、バングラデッシュ、南中国、南日本、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、ニューギニア、オーストラリア

記録:2017/3/11
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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カバマダラ♂ 表面 (ラオス)

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カバマダラ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♂の後翅裏面第2室に黒色の性班がある。

表示亜種 chrysippus ♂ (ラオス)
亜種chrysippusの分布:中東、インド、バングラデッシュ、南中国、台湾、南日本、ミャンマー、タイ→♀、ラオス、ベトナム、マレー半島、ボルネオ、スマトラ、フィリッピン
他亜種 bataviana 分布:ジャワ、スラウェシ、⼩スンダ列島→♀

低標高地に生息し、高地では見られなくなる。明るい開けた場所が生活圏で、村落近辺の赤茶けた荒れ地や草地を飛翔したり、草本に静止していたりする。樹林地では殆ど見かけず、オープンランド主体の種である。スジグロカバマダラが樹林地でも見られるのと対照的である。渓流沿いでも見られず、吸水や動物性ベイトに誘引される個体も観察していない。
飛翔は緩やかで、飛翔中は茶褐色に見える。メスアカムラサキなど赤褐色系統種の擬態ホストとなっている。本種の生活圏が人家付近で、採集は山側に行くことが多いため採集数は多くない。実際の個体数は、遠征時に見られる数より多いものと思われる。

翅表の地色は樺色。前翅中室端から翅頂にかけて黒褐色を帯び、内部に大小の白色班が散在し、亜翅頂部を横切る白帯を構成する。後翅表面の外縁は細い黒褐色帯が縁取り、中に小白点が含まれる。また、後翅中央に黒褐色班が円弧状に配置する。
翅裏の斑紋構成は翅表と同様であるが、後翅外縁の縁取り内の白点は表面より目立つ。