ムモンウラナミジャノメ♀ (ラオス) Ypthima norma burmana
Burmese Threering (Laos)
種分布:南・西中国、台湾、ミャンマー、タイ、ラオス

記録:2017/5/12
場所:ポーンサワン、ラオス (Phonsavan, Laos)

210618Eb01SW
ムモンウラナミジャノメ♀ 表面 (ラオス)

210618Eb02SW
ムモンウラナミジャノメ♀ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♀は翅型が丸味を帯びる。小型種。季節により斑紋の変化が生じる。

表示亜種burmana ♀ (ラオス)
亜種burmanaの分布:西中国、ミャンマー、タイ、ラオス

ラオスで採集した1例しかデータがないが、採集個体は1,000m程度の疎林地で、林内の草上を飛翔していた。
他のウラナミジャノメ属と同様に飛翔は緩やかで、飛翔中は茶褐色に見える。小型種で目立たない。同一場所でコウラナミジャノメと混棲していたが、本個体は本種と気付かずに同じように採集したもの。この場所では、この個体以外本種は見ていない。
棲息地は限定され、個体数は少ない。気付き難いということもあると思うが、同じような場所でも採集例がないので、稀な種類であると思われる。

翅表の地色は茶褐色で、前翅の翅頂から亜外縁には褐色帯が縁取る。前翅亜翅頂部近くに大きな眼状紋が現れる。後翅表面の眼状紋は個体により変化が大きく、第2室に眼状紋が現れる場合が多いが、裏面に現われる3個の眼状紋が透けて見えるような斑紋を現わす個体もある。
翅裏の地色は灰白色で、淡褐色の微細な線条が網目状に現われる。前翅裏面には、前翅表面と同じ位置に眼状紋が現れる。後翅裏面には眼状紋が3個現れ、第1室の眼状紋は小紋になる。
後翅裏面の眼状紋が3個の本属の種類と類似するが、本種は小型であること、後翅表面第2室に眼状紋が現れる個体では小紋であること、翅裏の網目線条は全体に均一であることから区別できる。