フチグロミナミヒョウモン♂ (ボルネオ) Cirrochroa emalea emalea
Malay Yeoman (Borneo)
種分布:南ミャンマー、南タイ、マレー半島、大スンダ列島

記録:2017/9/8
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

211119Eb11SW
フチグロミナミヒョウモン♂ 表面 (ボルネオ)

211119Eb12SW
フチグロミナミヒョウモン♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀異斑。♀は前後翅の表面中央に波状の黒線条が明瞭に現われる。

表示亜種 emalea ♂ (ボルネオ)
亜種emaleaの分布:南ミャンマー、南タイ、マレー半島、ボルネオ、スマトラ

低地から1,000m以下の低山地に棲息地が多い。主に樹林地に棲息し、林縁を樹木沿いに飛翔する個体が多い。渓流沿いの観察例は少ない。動物性ベイトに誘引された個体を1例観察している。パイナップルトラップに誘引された例は観察していない。
飛翔は速く、飛翔中は橙色が目立つ。1~2m程度の高さを飛翔することが多い。ボルネオでは、ウスイロネッタイヒョウモンやオリッサミナミヒョウモンと混棲し、同所的に飛翔する。個体数はそれぞれ同程度に見られ、少なくない。

♂の翅表地色は橙色。前翅外縁には太い黒帯があり、翅頂部で幅広く、先端に淡橙斑が不鮮明に現われる。後翅外縁は黒帯が縁取り、黒帯中央に波状橙線条が配置し、その内側に波状黒線条が配置する。後翅の外中央に黒点が縦に配列し、後翅前縁中央に白斑が配置する。また、前後翅を通じ、中央に橙線条が不鮮明に配置し、その内側の地色は暗色味を帯びる。
♂の翅裏の地色は暗橙色。斑紋構成は翅表と同様であるが、外縁帯は灰褐色になる。また、前翅外中央と中央の縦線条は淡褐色になり、第1b室で接近する。後翅裏面中央線条は細い白帯になる。