ツマベニチョウ♂ (タイ) Hebomoia glaucippe glaucippe
Great Orange Tip (Thailand)
種分布:インド、南中国、台湾、日本南九州以南、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、小スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2013/11/1
場所:ムアンガイ、タイ (Mueang Ngai, Thailand)

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ツマベニチョウ♂ 表面 (タイ)

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ツマベニチョウ♂ 裏面 (タイ)


♂♀異斑。大形のシロチョウで、東洋区に広く分布する。

表示亜種 glaucippe ♂ (タイ)
亜種glaucippeの分布:南中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム
他亜種1 borneensis 分布:ボルネオ→♂→♀
他亜種2 javanensis 分布:ジャワ、バリ→♂
他亜種3 celebensis 分布:スラウェシ→♀

低地から1,000m以下の低山地に生息地が多く、高標高地では見かけなくなる。飛翔力が強い種類で、村落付近や樹林地を含め広い空間を生息範囲としている。村落付近では、庭園内の花で吸蜜したり、草地を飛翔したりする。♂は樹林地で渓流沿いに飛翔したり、吸水に集まったりする。発生時期には多数の個体が集団吸水する姿も見られる。動物性ベイトにも誘引される。
原名亜種は渓流沿いで力強く飛翔する個体をよく見かけ、吸水に集まる個体も多い。渓流沿いではナガサキアゲハや所によりルリモンアゲハと混飛し、本種はより直線的に飛翔する印象がある。
ラオスのバンビエンでは、寒期の1月に観察していないが、それ以外の時期では多くの個体数を観察している。

♂の翅表の地色は白色で、前翅の翅頂部に大きな赤橙色斑をもつ。原名亜種♂の前翅赤橙色斑は大きく、赤味が強い。赤橙色斑下部の黒線条は細いが明瞭。後翅表面は白色で、外縁の淡黒色斑は殆ど消失するものから、第7室と外縁上部の翅脈沿いに現われるものまで変化がある。
♂の翅裏中央部の褐色線条は明瞭に現われる。