ニベアイシガケチョウ♂ (ボルネオ) Cyrestis nivea borneensis
Straight-Lined Map (Borneo)
種分布:ミャンマー、タイ半島部、ベトナム、マレー半島、スンダ列島

記録:2019/7/20
場所:ラナウ、ボルネオ、マレーシア (Ranau, Borneo, Malaysia)

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ニベアイシガケチョウ♂ 表面 (ボルネオ)

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ニベアイシガケチョウ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀類似斑。ツマグロイシガケチョウともよばれる。

表示亜種 borneensis ♂ (ボルネオ)
亜種borneensisの分布:ボルネオ
他亜種 nivalis 分布:ミャンマー、タイ半島部、マレー半島→♂、スマトラ

低地から低山地に生息し、ボルネオではキナバル山麓の1,600m程度の高標高地でも見られた。樹林地の渓流沿いが好適地で、岸辺を飛翔したり、吸水にきたりする。動物性ベイトに誘引される。
サバではクンダサンなど高標高側でマエナリスイシガケチョウと混生する。両種共に渓流沿いで見られたが、ニベアイシガケチョウの方が1,000m以下の低山地まで生息する印象がある。個体数は、両種共に同程度見られた。

翅表の地色は白色で、イシガケチョウ型の斑紋を現わす。前後翅共に外縁に明瞭な黒縁があり、肛角に橙斑が現われて黒縁との対照でよく目立つ。後翅第3室に短い尾状突起がある。
翅裏の地色は白色で、斑紋構成は翅表と同様である。中央の縦に配列する黒線条は、翅表より淡色になる。
イシガケチョウの原名亜種 thyodamas と類似する。区別点は、(1)前翅裏面の翅頂部亜外縁は、ニベアイシガケチョウでは灰白色細線と黒色の紋があるが、イシガケチョウでは灰白色細線の間に灰褐色の紋がある。(2)後翅裏面亜外縁の縦に走る黒化色の帯は、ニベアイシガケチョウではと黒色帯に灰白色細線が入るが、イシガケチョウでは黒色帯中に黄褐色紋が入る。