オナシウラナミシジミ♂ (ランカウイ) Anthene emolus goberus
Common Ciliate Blue (Langkawi)
種分布:ネパール、北東インド、ミャンマー、タイ、インドシナ、ランカウイ、マレー半島、スンダ列島、フィリッピン、オーストラリア

記録:2016/12/21
場所:ランカウイ、マレーシア (Langkawi, Malaysia)

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オナシウラナミシジミ♂ 表面 (ランカウイ)

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オナシウラナミシジミ♂ 裏面 (ランカウイ)


♂♀異斑。♀の翅表の紫色は淡色で、淡褐色の縁取りが太くなる。ニセキララシジミともよばれる。

表示亜種 terpander ♀ (ランカウイ)
亜種terpanderの分布:南タイ、ランカウイ、マレー半島、ボルネオ、スマトラ

低地から700m程度の低山地に生息地が多く、標高が高くなると見かけなくなる。村落近くの2次林や樹林地近辺の林縁でテリを張っていたり、草本上に静止していたりする。渓流沿いで見られることは少ないが、吸水個体は観察している。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速く、葉上で素早く飛翔する。林縁でテリを張り、飛び立つと黒っぽく見えるが、このようなとき別和名のようにキララシジミと間違えることがある。
本種の生活圏は広く、個体数は少なくない。年間の発生時期は未確認であるが、各地で各時期で観察しているので、年間を通じて発生しているものと思われる。

♂の翅表の地色は淡紫青で、前後翅共に細い褐色の縁取りがある。前後翅表面は無紋であるが、後翅肛角部に淡褐色紋が不鮮明に現われる。
翅裏の地色は淡灰褐色で、前翅の外中央に灰色で縁取られた淡褐色条が配置する。また、前翅中室端に同様の淡褐色条が配置する。後翅裏面の外中央、中央、亜基部にも前翅同様の淡褐色条が配置すると共に、第3室外縁に橙色を伴う黒斑が現われる。
リカエニーナオナシウラナミシジミに類似する。リカエニーナオナシウラナミシジミでは後翅裏面の第7室基部に黒点が明瞭に現れる。