マハデバオナシモンキアゲハ♂ (ラオス) Papilio mahadeva mahadeva
Burmese Raven (Laos)
種分布:南中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム

記録:2015/4/26
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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マハデバオナシモンキアゲハ♂ 表面 (ラオス)

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マハデバオナシモンキアゲハ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♀の地色は褐色味を帯びる。

表示亜種 mahadeva ♂ (ラオス)
亜種mahadevaの分布:タイ、ラオス→♀、ベトナム

標高500m以下の低地に棲息地が多く、標高が高くなると見かけなくなる。樹林地の渓流沿いで見られることが多く、吸水に現われる。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は黒系のアゲハとしては速くも遅くもなく、飛翔中は黒に白帯が良く目立つ。ナガサキアゲハクロアゲハモンキアゲハなどと混飛し、同所的に吸水に現われる。個体数は少なくないが、前記3種類より少ない印象がある。ラオスのバンビエンでは少なくないが、ほぼ同緯度の北タイではあまり見られない。
バンビエンでは、暑い乾季や雨期を通じ観察している。1月など低温期を除き、発生しているものと思われる。

翅表の地色は黒色。前翅外縁の各室には白斑が配列するが、個体による変化が大きく殆ど消失するものもある。また、前翅中室端に白点が現れるが、これも個体による変化が大きい。後翅表面の外縁各室には矢印状の白斑が配列し、その内側の各室には大きな白斑が配列する。全体として、後翅外縁の白斑列はよく目立つ。
翅裏の地色は黒褐色で、前翅中室の外側と後翅全面に褐色燐が薄く散布する。翅裏の斑紋構成は翅表と同様であるが、前翅裏面の白斑はより明瞭に現われる傾向がある。
類似する斑紋の種類は他に見当たらないので、同定は容易である。