カバシタアゲハ♂ (台湾) Chilasa agestor matsumurae
Tawny Mime (Taiwan)
種分布:カシミール、ネパール、ブータン、南中国、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島北部

記録:2018/4/8
場所:埔里、台湾 (Puli, Taiwan)

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カバシタアゲハ♂ 表面 (台湾)

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カバシタアゲハ♂ 裏面 (台湾)


♂♀類似斑。♀はやや大型で翅形は幅広く、♂にある後翅内縁の折り返しがない。

表示亜種 flava ♂ (台湾)
亜種flavaの分布:台湾
他亜種 agestor 分布:ネパール、シッキム、ミャンマー、タイ、ラオス→♂、ベトナム、カンボジア、マレー半島北部

台湾亜種は、埔里近郊の1,000m前後の樹林地で見られ、渓流沿いで吸水したり、動物性ベイトに誘引されたりする。尾根沿いでは樹冠でテリを張り、時折緩やかに旋回する個体が見られた。
3月末~4月上旬頃に出現する。埔里近郊ではキボシアゲハと同所的に混生し、キボシアゲハの方が高標高側で見られる印象がある。

台湾亜種matsumuraeは、原名亜種と比べ♂でも前翅先端が丸味を帯び、前後翅の幅の差が少ない。また、後翅表面の地色は原名亜種より暗色味を帯び、外縁の各室に灰白色斑が明瞭に現われる。
後翅裏面の地色は翅表より小豆色が強く、原名亜種と大差ない。後翅裏面の中室内灰白色斑紋の下部において、原名亜種では灰白色斑が現れるが、台湾亜種ではこれを欠く。