ヒメキミスジ♂ (台湾) Symbrenthia hypselis scatinia
Spotted Jester (Taiwan)
種分布:北インド、南中国、台湾、南ミャンマー、タイ、ラオス、マレー半島、大スンダ列島

記録:2018/6/9
場所:埔里、台湾 (Puli, Taiwan)

211221Eb13SW
ヒメキミスジ♂ 表面 (台湾)

211221Eb14SW
ヒメキミスジ♂ 裏面 (台湾)


♂♀類似斑。♀は翅形が幅広く前翅外縁が著しく丸みを帯びる。

表示亜種 scatinia ♂ (台湾)
亜種scatiniaの分布:台湾
他亜種 sinis 分布:南ミャンマー、タイ、ラオス→♂、マレー半島、ランカウイ

台湾では1,000m前後の低山地に棲息地が多い。主に樹林地で見られ、林道側の枝先でテリを張っていることが多い。渓流沿いでは見られないが、道脇に散布した動物性ベイトに誘引された個体を観察している。埔里近郊の低山地では、タイワンキミスジと同所的に棲息する。タイワンキミスジの方が地面で吸水するなど、低位置で見られる印象がある。
本種の個体数は少なくない。年間の発生時期は未確認であるが、4月上旬から発生が見られた。

台湾亜種scatiniaの翅表の斑紋は、タイ、ラオス亜種sinisと比べ差異は少ない。
台湾亜種の翅裏の地色は、他亜種より淡橙色味を帯びる。翅裏の斑紋では、亜種sinisの後翅裏面の亜外縁第1~3室に配列する淡灰緑色斑は、台湾亜種では淡緑色味が消失し、他の斑紋と同様な黒褐色斑になる。