レテノールアゲハ♂ (北ラオス) Papilio alcmenor alcmenor
Redbreast (North Laos)
種分布:北インド、ミャンマー、北タイ、北ラオス、ベトナム

記録:2017/8/29
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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レテノールアゲハ♂ 表面 (北ラオス)

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レテノールアゲハ♂ 裏面 (北ラオス)


♂♀異斑。♀は後翅中央に大きな白斑を現わし、ダサラダベニモンアゲハに擬態しているとみられる。

表示亜種 alcmenor ♂ (北ラオス)
亜種alcmenorの分布: 北インド、南中国、ミャンマー、北東タイ、北ラオス、ベトナム
他亜種 publilius 分布:南ミャンマー、北・西タイ→♂

標高200~300m程度の低地に生息地が多く、主に自然林で見られる。樹林地内の渓流沿いを飛翔したり、吸水に集まったりする。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速く、飛翔中は黒色に赤色が混ざる。バンビエンではモンキアゲハナガサキアゲハクロアゲハなどの黒系アゲハと混生し、同所的に吸水に現われる。これらの種類の中では、本種の個体数は少ない方に属す。
生息地はやや限定的で、一般に個体数は多くない。年間の発生時期は未確認であるが、バンビエンでは2-3月の乾季、8月の雨季共に発生していた。

♂の翅表の地色は黒色で、前翅では翅脈の両側が灰色になる。後翅肛角に小灰白斑がある。また、後翅外縁の各翅脈間で突起があり、翅型が波打つ形状に見える。
♂の翅裏の地色は黒色。翅表と同様に前翅裏面の翅脈の両側が灰色になるが、翅表より灰色味が強い。前翅裏面基部から後翅裏面基部~内縁にかけて赤色部が延び、地色の黒色との対照でよく目立つ。また、後翅赤色部内に黒斑が現れるが、大きさは個体差が大きい。後翅裏面外縁の第6、7室に青色燐が不鮮明に散布する。