ルリモンワモンチョウ♀ (北タイ) Thaumantis diores diores
Jungle Glory (North Thailand)
種分布:北東インド、ミャンマー、タイ、北・中ラオス、北ベトナム

記録:2014/10/1
場所:チェンダオ、タイ (Chaing Dao, Thailand)

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ルリモンワモンチョウ♀ 表面 (北タイ)

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ルリモンワモンチョウ♀ 裏面 (北タイ)


大型種。♂♀類似斑。♀はやや大型になり、翅型は丸味を帯びる。また、♀の翅裏の線条斑は♂より明瞭に現われる。

表示亜種 diores ♂ (北タイ)
亜種dioresの分布:インド、ミャンマー、北タイ、北・中ラオス、北ベトナム

低地から700m程度の低山地で棲息を確認している。主に樹林地内で見られ、林床に静止していることが多い。近づくと足元から急に飛びだし、迅速に飛び去るので驚かされる。渓流沿いの個体や吸水個体は観察していない。動物性ベイトに誘引される。
飛翔は速く、日陰の林内で青色が目立つ。林内で青色が強烈に目立つさまは、南米のモルフォ蝶を想起させ、この種類を見ている限りワモンチョウ族がモルフチョウ亜科に分類されたのは納得できる。
所によりオオシロオビワモンアミタオンワモンチョウと混棲する。オオシロオビワモンはやや多いが、アミタオンワモンチョウと本種は比較的少ない。一般に本種の棲息地は限定的で、個体数は多くない。

翅表の地色は黒色で、前後翅共に外縁側は灰色味が強くなる。前翅表面中央前縁から太いルリ色帯が円弧状に配置し、後翅表面中央に大きなルリ色斑が配置する。ルリ色は地色との対照でよく目立つ。
翅裏の地色は黒褐色で、前翅外中央と中室際付近に灰色線条が斜めに配置し、灰色線条付近の地色は灰色味を帯びる。また、前翅裏面の中室に褐色線条が現れる。後翅裏面の外中央に灰色線条が直線状に配置し、内側は褐色味が強くなると共に第2、6室に円形斑が現われる。また、後翅裏面の中央と亜基部に褐色線条が現れる。