ヒメトラフミツオシジミ♂ (ランカウイ) Drupadia rufotaenia archbaldi
Lesser Posy (Langkawi)
種分布:ミャンマー、南タイ、ランカウイ、マレー半島、ボルネオ、スマトラ、フィリッピン

記録:2016/1/19
場所:ランカウイ、マレーシア (Langkawi, Malaysia)

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ヒメトラフミツオシジミ♂ 表面 (ランカウイ)

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ヒメトラフミツオシジミ♂ 裏面 (ランカウイ)


小型種。♂♀類似斑。♀は後翅表面肛角に淡灰色燐を散布する。

表示亜種 archbaldi ♂ (ランカウイ)
亜種archbaldiの分布:タイ半島部、ランカウイ

ランカウィでは低地の樹林地で棲息を確認している。林縁の樹木付近や下草付近を飛翔する。渓流沿いの個体や吸水個体は観察していない。動物性ベイトに誘引される個体も観察していない。
飛翔は遅く弱々しい。飛翔中は褐色~白っぽく見える。個体により、地面から高さ50cm~1m程度の草の間をチラチラ飛び、小型であることから目立ちにくい。フシギノモリノオナガシジミと同所的に棲息するが、フシギノモリノオナガシジミはより高めの木の枝付近で見られる。個体数はフシギノモリノオナガシジミの方が多く、本種の棲息地は限定され、個体数は少ない。

翅表の地色は淡黒色で、亜種により前翅に橙斑を現わすが、出現の強弱は亜種により変化が大きい。後翅表面肛角部外縁は灰線条が縁取り、内側に黒斑が配置する。後翅第1~3脈の先に細い尾状突起が延び、第2脈先のものが最も長い。
タイ半島部、ランカウイ亜種の前翅表面では橙斑は殆ど現れず、個体により痕跡程度に見られる。
前翅裏面の地色は淡橙色で、後翅裏面の地色は白色である。翅裏の斑紋はフシギノモリノオナガシジミと同様で、後翅裏面では黒斑が多数配置する。
フシギノモリノオナガシジミに類似する。本種ヒメトラフミツオシジミは全体に小形であり、本種の♂は後翅表面の性標を欠くことから、区別は容易である。♀は区別しにくいが、本種の後翅裏面肛角部の橙線条はより明瞭である。