ストリガータイシガケチョウ♂ (スラウェシ) Cyrestis strigata strigata
Celebes Map (Sulawesi)
種分布:スラウェシとその属島の特産種

記録:2018/9/9
場所:パル、スラウェシ、インドネシア (Palu, Sulawesi, Indonesia)

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ストリガータイシガケチョウ♂ 表面 (スラウェシ)

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ストリガータイシガケチョウ♂ 裏面 (スラウェシ)


♂♀類似斑。♀は大型になり翅形が丸味を帯びる。

表示亜種strigata ♂ (スラウェシ)
亜種strigataの分布:スラウェシ

標高が低い低地から1,100m程度の中山地まで棲息を確認している。樹林地の林縁や林内の小渓流を飛翔し、吸水に現われる。
地表付近など低位置を緩やかに飛翔し、飛翔中は黒褐色に見える。所によりヘラクレスイシガケチョウやパウリヌスイシガケチョウと混棲し、同所的に吸水する。生態も類似するが、パウリヌスイシガケチョウは白っぽく見えるので現地で間違えることはない。ヘラクレスイシガケチョウとは共に黒褐色に見えるので、生態から区別は難しい。
本種は棲息範囲が広く、各地で個体数は少なくない。

翅表の地色は黒褐色。前後翅を通じ、中央に白帯が直線状に配置し、よく目立つ。白帯の内側に黄褐色の線条が複数縦に配置する。また、前後翅を通じ、外縁に灰白線条が縁取り、外中央に淡褐色線で囲まれた黒斑が各室に配列する。外中央の黒斑の両側には淡灰線条が並列する。後翅表面肛角は小突起があり黒斑が現われると共に、第4脈の先端に小尾状突起が続く。
翅裏の地色は灰黒色で、斑紋構成は翅表と殆ど同じであるが、中央白帯はやや太くなり、後翅肛角の小突起には黒斑が配置する。
ヘラクレスイシガケチョウと類似する。ヘラクレスイシガケチョウの後翅裏面肛角部の小突起には、橙色で囲まれた黒斑が現れるが、本種ストリガータイシガケチョウでは縦長の黒斑である。