オルフナシジミタテハ♀ (ボルネオ) Paralaxita orphna orphna
Banded Red Harlequin (Borneo)
種分布:タイ半島部、マレー半島からボルネオ、スマトラ、パラワン

記録:2017/3/2
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

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オルフナシジミタテハ♀ 表面 (ボルネオ)

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オルフナシジミタテハ♀ 裏面 (ボルネオ)


♂♀異斑。♂は前翅表面に顕著な淡青白帯が現れるが、♀はこれを欠く。

表示亜種 orphna ♀ (ボルネオ)
亜種orphnaの分布:ボルネオ、パラワン

低地から低山地に棲息地が多く、標高が高くなると見かけなくなる。主に自然林内で見られ、林内の樹木周りを飛翔したり、葉に静止していたりする。渓流沿いの個体や吸水個体は観察していない。動物性ベイトに誘引された個体も観察していない。
飛翔は緩やかで、低位置を飛翔していることが多い。飛翔中は褐色に暗赤色がかぶる。所によりダマヤンティシジミタテハと混棲する。生態は類似し生態から区別することは難しい。
ボルネオのサバでは、♀が低地の原生林内の林縁を飛翔していた。付近の林縁にテダセキレイシジミが棲息し、テダセキレイシジミは樹木から離れないことが多いが、本種は移動的であった。
棲息地は限定的で、個体数は多くない。

♀の前翅表面は淡赤色が広がり、中央部後縁側に黒褐色部が現れる。後翅表面の地色は黒褐色で、外縁に淡赤色部があり、第4~6脈では脈に沿って淡赤色が内側に延びる。
♀の翅裏の地色は淡赤色であるが、ダマヤンティシジミタテハと同様な黒色に淡青条が加わった紋が多数散在し、独特の斑紋を構成する。
ダマヤンティシジミタテハと類似する。区別点はダマヤンティシジミタテハの項を参照。