キシタセセリ♂ (ラオス) Mooreana trichoneura pralaya
Yellow Flat (Laos)
種分布:北東インド、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダランド、パラワン

記録:2015/2/28
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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キシタセセリ♂ 表面 (ラオス)

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キシタセセリ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♀の翅形はやや丸みを帯びる。

表示亜種 pralaya ♂ (ラオス)
亜種pralayaの分布:北東インド、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム
他亜種 shania 分布:ボルネオ→♀、パラワン

ラオスでは低地から低山地に生息地が多く、所により1,100m程度の中山地での生息を確認している。主に樹林地に生息し、林縁の葉上に静止していたり、近辺の草本の花で吸蜜していたりする。渓流沿いの個体や吸水個体は観察していない。動物性ベイトに誘引された個体も観察していない。
飛翔中の個体は観察していない。草本で吸蜜しているときは後翅の黄帯が目立ち、他のセセリと容易に区別できる。生息地はやや限定され、個体数は多くない。年間の発生時期は未確認であるが、ラオスでは寒期の1月や暑い乾季の2~3月、雨期の6月でも観察しているので、おそらく年間を通じて発生しているものと思われる。

亜種間の斑紋の変異は大きい。
翅表の地色は茶褐色。前翅前縁と亜翅頂部の小白点が複数配置し、中室と中央第3、4室に横長の白斑が配置し、中央第1b、2室に小白点が配置する。また、前翅翅脈上に灰白色の短毛があり、翅脈が灰白色を帯びるように見える。後翅表面の肛角から外縁にかけて鮮やかな黄色帯があり、後翅の翅脈上に黄色の長毛が現われる。
翅表の地色は茶褐色で、翅表より黒色味が強い。翅裏の斑紋後翅は翅表と殆ど同じであるが、前翅亜外縁の各室には淡黄色の鱗粉が斑紋状に現われ、内中央から基部の翅脈上に灰白色短毛がある。後翅裏面の翅脈上の黄色長毛は翅表より明瞭に現われる。