イアピックスヤドリギツバメ♀ (スラウェシ) Tajuria iapyx iapyx
種分布:スラウェシの特産種

記録:2018/2/16
場所:バンティムルン、スラウェシ、インドネシア (Bantimurung, Sulawesi, Indonesia)

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イアピックスヤドリギツバメ♀ 表面 (スラウェシ)

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イアピックスヤドリギツバメ♀ 裏面 (スラウェシ)


♂♀異斑。♂の翅表の青斑は、♀より広く現われ明瞭である。また、♂の後翅表面の外縁に黒斑は現れない。

表示亜種 iapyx ♀ (スラウェシ)
亜種iapyxの分布:スラウェシ

バンチムルン公園で採集した1♀しかデータはないが、公園の原生林縁で木の葉に静止していた個体である。付近は民家もある開けた空間であるが、採集地点は原生林の林端といった場所である。他の場所では見ていないので、おそらく自然林依存の種類であろう。
この場所では、他にシロモンウラニシキシジミやエニペウストラフシジミの棲息を確認しているので、本種は樹林性のシジミチョウと思われる。

♀の翅表の地色は黒褐色で、前翅中室亜基部から後縁にかけて暗水色の斑紋が配置する。後翅表面では前縁付近を除き暗水色の斑紋が配置し、外縁に黒褐色斑が配列する。外縁の黒褐色斑のうち、第1b、2室の黒褐色斑は大きくなる。また、肛角に丸い突起があり、内に橙斑に黒斑を伴う斑紋が配置する。第1、2脈の先に長い尾状突起が延びる。
♀の翅裏の地色は灰白色で、前後翅共に外縁に黒線が縁取る。前翅裏面亜外縁に白条を伴う短灰色線条が各室に配列し、外中央に黒線が弧状に配置する。後翅外縁に白条を伴う短灰色線条が各室に配列し、第2室では橙色と黒点斑が現われよく目立つ。肛角の丸い突起に黒斑が配置し、内縁に淡橙線条が続く。また、後翅外中央に白斑を伴う黒線が配置し、第1~3室付近ではジグザグ状になる。