シロウラナミシジミ♂ (台湾) Jamides alecto dromicus
Metallic Cerulean (Taiwan)
種分布:南インド、台湾、八重山、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:1971/7/17
場所:奮起湖、台湾 (Fenqihu, Taiwan)


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シロウラナミシジミ♂ 表面 (台湾)

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シロウラナミシジミ♂ 裏面 (台湾)


♂♀異斑。♀は翅表の淡青色が減退する。

表示亜種 dromicus ♂ (台湾)
亜種dromicusの分布:八重山、台湾
他亜種1 alocina 分布:南インド、南中国、タイ、ラオス→♂, →♀
他亜種2 latimargus 分布:南スラウェシ→♂
他亜種3 ageladas 分布:南タイ、マレー半島、ボルネオ→♂、スマトラ

台湾では低山地から1,000m前後の中山地に生息地が多く、樹林地の林縁を飛翔したり、山道の地表で吸湿していたりする。渓流沿いの飛翔や、動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
大型な亜種のせいか、飛翔は速く他のルリウラナミシジミ属の種より力強い。飛翔中は水色っぽく見える。♂は所により林縁でテリを張る個体があり、近づくと飛び出して林縁の葉から葉へ力強く飛ぶ。コシロウラナミシジミと混生する場所もあるが、個体数は本種の方が多い。埔里近郊の樹林地で大きく見えるルリウラナミシジミ属の飛翔個体は殆ど本種である。

他のルリウラナミシジミ属の種よりやや大型となる本種であるが、台湾亜種は他の亜種より更に大型になる傾向がある。
台湾亜種♂の前翅の黒縁はタイ、ラオス亜種alocinaより太く、特に翅頂で顕著になる。この黒縁の太さは本亜種の良い区別点となる。他に黒縁が太い亜種には南スラウェシ産のlatimargusがあるが、南スラウェシ産亜種は台湾亜種より更に太く、また後翅表面黒縁の黒線条部も太いので差異は明瞭である。