シャマキマダラルリツバメ♂ (台湾) Spindasis syama syama
Club Silverline (Taiwan)
種分布:南西・南中国、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、フィリピン

記録:1971/7/23
場所:台北、台湾 (Taipei, Taiwan)

210219Eb09SW
シャマキマダラルリツバメ♂ 表面 (台湾)

210219Eb10SW
シャマキマダラルリツバメ♂ 裏面 (台湾)


♂♀異斑。♂の翅表には濃紺色斑を現わすが、♀はこれを欠く。

表示亜種 syama ♂ (台湾)
亜種syamaの分布: 台湾→♀
他亜種1 peguanus 分布:ネパール、南中国、ミャンマー、タイ、ラオス→♂, →♀、北ベトナム
他亜種2 terana 分布:タイ半島部、マレー半島→♀、スマトラ

台湾では1,000m以下の低山地で生息を確認している。低位置の木の葉や草本に静止していたり、吸蜜していたりする。渓流沿いの個体や動物性ベイトに誘引される個体は観察していない。
1971年の採集個体は、台北郊外の村落近くの草本に多数吸蜜にきていたもので、7月上旬に新鮮な個体が多く見られた。現在は環境が大きく変わっていて、生息しているかどうか不明である。生息地は限定的であるが、生息地では個体数は少なくない。埔里近郊の低山地では6~7月に数多く見られた。

台湾の原名亜種は、タイ、ラオス等の亜種peguanusと比べ斑紋構成は大差ないが、後翅肛角の橙色斑は台湾産の方が大きく、特に裏面では大きい。
翅裏の地色は淡黄白色で、亜種peguanusに見られる乾季に褐色味を帯びる傾向は見られない。最も台湾では4月~5月でも乾季と呼べるかどうか微妙で、インドシナ乾季の高温乾燥状態と異なる。また、埔里近郊の低山地では4月~5月に本種は殆ど見かけていないので、場所が違うと異なる色調があるのかもしれない。