ヒメウラナミシジミ♀ (台湾) Prosotas nora formosana
Common Lineblue (Taiwan)
種分布:スリランカ、インド、南中国、台湾、ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2018/6/6
場所:埔里、台湾 (Puli, Taiwan)

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ヒメウラナミシジミ♀ 表面 (台湾)

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ヒメウラナミシジミ♀ 裏面 (台湾)


小型種。♂♀異斑。♀の翅表は、♂表面に広がる淡青色部を欠く。

表示亜種 formosana ♀ (台湾)
亜種formosanaの分布:台湾

低地から1,000m以下の低山地に生息地が多いが、所により1,000m以上の中山地でも見られる。村落近辺の荒れ地や樹林地の山道で地表近くを飛翔していたり、林縁の細い枝先に静止していたりする。吸水に現われる個体や動物性ベイトに誘引される個体も観察しているが、集団になることは少ない。
飛翔は速く、飛翔中は褐色に見える。枝先付近を飛び回っていることが多く、小型種であることから種名を特定することは難しい。生息範囲は広く、個体数は各地で少なくない。ただ、小型種で目立たないことから採集意欲が湧かず、記録は少なくなりがちである。

♀の翅表の地色は黒褐色で、中央から基部にかけて青色燐を散布する。青色燐の出現は個体によって差が大きい。全後翅外縁に黒色線が縁取り、後翅外縁の各室には黒色斑が不鮮明に現われる。後翅第2脈の先に細長い尾状突起が伸びる。
♀の翅裏の地色は褐色~黄土色。前後翅を通じ裏面外縁に黒線が縁取り、亜外縁に褐色線条斑が2列に配置する。後翅裏面の亜外縁第2室には大きな黒斑が現われ、よく目立つ。前後翅を通じ裏面中央に、黒線で縁取られた線条斑が配列し、中室に同様な線条斑が配置する。