テメナマルバネシロチョウ♂ (バリ) Cepora temena tamar
種分布:ジャワ、小スンダ列島

記録:2015/7/15
場所:ケラン、バリ、インドネシア (Kelan, Bali, Indonesia)

230123Eb13mSW
テメナマルバネシロチョウ♂ 表面 (バリ)

230123Eb14mSW
テメナマルバネシロチョウ♂ 裏面 (バリ)


♂♀異斑。♀は全体に黒化する。

表示亜種 tamar ♂ (バリ)
亜種tamarの分布: ジャワ、バリ

バリ島では、村落近辺の低地で生息を確認している。疎林の乾燥した草地で草本上を緩やかに飛翔していた。
飛翔中は橙色が目立ち、警戒色を感じさせる。観察した草地では、レインワルティメスシロキチョウジャワヘリグロシロチョウと混飛していた。本種の方が橙色が強く、飛翔中でも間違えることはない。個体数はレインワルティメスシロキチョウが最も多く、本種はかなり少なかった。

カザリシロチョウ属の種ではなく、マルバネシロチョウ属の1種である。後翅裏面の鮮やかな橙色斑は、同所的に産する各種カザリシロチョウへの擬態であると考えられる。
♂の翅表の地色は白色で、前翅翅頂部から外縁にかけ黒帯が縁取り、黒帯から翅脈に沿って黒燐が散布する。後翅表面も外縁に黒縁が配置し、黒縁から翅脈に沿って黒燐が散布する。
♂の前翅裏面の地色は黒褐色で、前縁、中室、後縁に白帯が配置し、中央と外縁に白斑が配置する。前翅翅頂付近の斑紋は、黄色味を帯びる。後翅裏面の外縁は黒帯が配置し、黒帯内の各室に橙斑が現われる。外縁黒帯の内側は広く鮮やかな黄橙色になり、第7室は橙色味が強くなる。