ヒメクロモンコノハワモン♀ (タイ) Discophora sondaica zal
Common Duffer (Thailand)
種分布:北インド、南中国、タイ、ラオス、マレー半島、大スンダ列島

記録:2016/3/14
場所:ムアンガイ、タイ (Mueang Ngai, Thailand)

221007Eb07SW
ヒメクロモンコノハワモン♀ 表面 (タイ)

221007Eb08SW
ヒメクロモンコノハワモン♀ 裏面 (タイ)


♂♀異斑。♂の地色は♀より黒色味が強く、前翅表面の淡灰白色斑列の出現が弱くなる。

表示亜種 zal ♀ (タイ)
亜種zalの分布:シッキム、ミャンマー、タイ→♂、ラオス
他亜種1 despoliataの分布:タイ半島部、マレー半島→♂
他亜種2 symphronia 分布:ボルネオ→♂、スマトラ

低地から標高1,000m前後の低山地に生息地が多く、自然林よりも人家近くの開けた場所に多く見られる。♀も♂と同所的に生息するが、吸水個体や、動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。♀は♂より樹林側で見られる印象がある。
♀の飛翔中は茶褐色に見え、♂より淡色である。一般に生息範囲は広く、♂の個体数は多い。ただ、♀は見かける機会は少ない。

♀の前翅表面の地色は淡褐色で、前翅亜外縁~中央に淡灰白色斑が3列に縦に並ぶ。♂より明瞭に現われ、特に内側の斑列は♂より明瞭である。後翅表面の地色は褐色で、外縁付近は淡褐色になる。後翅亜外縁の各室に淡茶褐色斑が配置する。
♀の翅裏の地色は淡褐色で、翅表より淡色味が強い。前後翅を通じ、中央に淡褐色の線条が縦に配置し、その内側の地色は褐色味がやや強い。前翅は翅表と同様な淡灰白色斑列が不鮮明に現われる。後翅では、中央線条外側の第2、6室に眼状紋が現れるが個体により不鮮明になる。