アンフリサスキシタアゲハ♂ (北ボルネオ) Troides amphrysus flavicollisAppendixIIアイコン

Malayan Birdwing (Borneo)
種分布:タイ半島部、マレー半島、ボルネオ、スマトラ、ジャワ

記録:2019/7/21
場所:ラナウ、ボルネオ、マレーシア (Ranau, Borneo, Malaysia)

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アンフリサスキシタアゲハ♂ 表面 (北ボルネオ)

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アンフリサスキシタアゲハ♂ 裏面 (北ボルネオ)


♂♀異斑。♀は大型になり、♂に見る後翅の黄色斑は減退する。

表示亜種 flavicollis ♂ (北ボルネオ)
亜種flavicollisの分布: 北ボルネオ→♀

標高300m程度の低山地から1500m前後の中山地に生息地が多い。自然林の林縁を飛翔したり、高木の花で吸蜜したりする。吸水個体や動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
飛翔は緩やかであるが力強く、高所を飛翔することが多い。飛翔中は黄色部が目立ち、黄金色に輝く。
北ボルネオでは、ヘレナキシタアゲハと混生し、同所的に飛翔する。本種アンフリサスキシタアゲハの♂は飛翔中でも黄色部が目立ち、区別は難しくない。個体数は、本種の方がかなり少ない。

♂の前翅表面の地色は黒色で、翅頂から中室にかけて翅脈に沿って黄色条を現わす。後翅表面は鮮やかな黄金色が殆ど全面に広がる。
本亜種の♂は、マレー半島亜種ruficollisに比べ、前翅の翅脈に沿う黄色条が表裏共に明瞭になる。特に亜外縁の黄色条は明瞭になる。
ヘレナキシタアゲハ♂と類似する。前翅表面は、ヘレナキシタアゲハでは黒色、アンフリサスキシタアゲハでは亜外縁に翅脈に沿って黄条がある。後翅の黄色部は、アンフリサスキシタアゲハの方が鮮やかで黄金色に輝き、かつ外縁まで広がるので外縁の黒色部は減退する。後翅第7脈は、アンフリサスキシタアゲハでは緩やかに湾曲するが、ヘレナキシタアゲハでは直線的。
北ボルネオ亜種の♂は、マレー半島亜種ruficollisに比べ、前翅の翅脈に沿う黄色条が表裏共に明瞭になる。特に亜外縁の黄色条は明瞭になる。