ヒメツバメシジミ♀ (ラオス) Everes huegelii dipora
Himalayan Dusky Blue Cupid (Laos)
種分布:北東インド、ミャンマー、ラオス、ベトナム

記録:2017/5/13
場所:プーサムスン、ラオス (Phou Samsoum, Laos)

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ヒメツバメシジミ♀ 表面 (ラオス)

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ヒメツバメシジミ♀ 裏面 (ラオス)


♂♀異斑。♂の翅表には淡青色部が広がるが、♀はこれを欠く。

表示亜種 dipora ♀ (ラオス)
亜種diporaの分布:ミャンマー、ラオス、ベトナム

ラオスのプーサムスン、標高2,000m前後でしか観察していない。尾根筋の林床まで陽が射し込む疎林で、林床の草本上を弱々しく飛翔していた。
生態はツバメシジミと類似するが、ツバメシジミは林縁付近の草地でも見られる。本種はより林の内側で、飛翔はより弱々しい印象がある。ヒマラヤ側に生息の主体がある種で、ラオスの高地に孤立的に残存するものと思われる。生息地は極めて限定的で、個体数は少ない。

♀の翅表の地色は淡黒褐色。後翅第2、3室に翅裏の淡橙斑が透けて見えるように現れるが、これ以外は殆ど無紋。
♀の翅裏の地色は灰白色で、ツバメシジミ型の黒点列が配置する。後翅第1~4室に小黒点を伴う淡橙斑が現われ、このうち第2、3室のものが大きい。翅裏の斑紋構成はツバメシジミと類似するが、本種の斑紋は淡色である。
本亜種は尾状突起を欠く。