トミニアキチョウ♂ (スラウェシ) Eurema tominia tominia
種分布:スラウェシ、ボルネオ

記録:2018/2/12
場所:バンティムルン、スラウェシ、インドネシア (Bantimurung, Sulawesi, Indonesia)

191110Eb03SW
トミニアキチョウ♂ 表面 (スラウェシ)

191110Eb04SW
トミニアキチョウ♂ 裏面 (スラウェシ)


♂♀異斑。本亜種翅表の黒帯は、♀では著しく発達し黄色部は極めて狭くなる。更に黄色部に黒色鱗が散布するため、翅表全体が黒色化することもある。

表示亜種 tominia ♂ (スラウェシ)
亜種tominiaの分布:スラウェシ
他亜種 nabalua 分布:北ボルネオ→♀

主に樹林地で見られ、林縁や林内を飛翔していたり、葉に静止していたりする。
バンチムルンでは、公園など低地で生息を確認している。村落近辺の自然林内で見られ、吸水個体や動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
飛翔は緩やかで、♂は濃黄色が目立つ。所によりエサキキチョウと同所的に生息する。見る方向により飛翔中に両種共翅表の黒帯が見えるが、種類の区別は難しい。珍しい種類ではない。

一般に、翅表の前翅後縁と後翅外縁~内縁に黒帯が現れるが、亜種による変化が大きい。また、前後翅共に中室端に暗色斑が現われ、後翅翅頂付近に暗色斑が現われるが、出現の強弱は亜種により変化する。
本原名亜種♂の翅表地色は濃黄色。本亜種の翅表黒帯はよく発達し、一見北ボルネオ亜種nabaluaと別種のように見える。前翅表面の第1b脈および中室後縁脈は、黒帯内で淡黄色を帯びる。
♂の翅裏地色は濃黄色で、翅縁は黒線が細く縁取る。
エサキキチョウのスラウェシ亜種 E. alitha zita と類似する。翅型はエサキキチョウの方が横長である。後翅表面の外縁黒帯は、本種トミニアキチョウでは第1a、1b室付近を内縁に沿って基部まで幅広く一様に濃く発達するが、エサキキチョウでは基部に達しない。