ヒョウマダラ♂ (台湾) Timelaea maculata formosana
Spotted Leopard (Taiwan)
種分布:中国、台湾

記録:2011/7/9
場所:宝来、台湾 (Baolai, Taiwan)

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ヒョウマダラ♂ 表面 (台湾)

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ヒョウマダラ♂ 裏面 (台湾)


♂♀同型・類似斑。色彩斑紋から♂♀の区別は難しい。♀の翅形は、♂に比べてわずかに丸味を帯びる。

表示亜種 formosana ♂ (台湾)
亜種formosanaの分布:台湾

低地から標高1,000m前後の低山地に生息地が多く、標高が高くなると見かけなくなる。また、村落側では見かけない。樹林地の林縁を飛翔していたり、葉上に静止していたりする。吸水個体は観察していないが、山道の留水に散布した動物性ベイトに誘引された個体を1例観察している。
飛翔は緩やかで、橙色に混在する黒点が目立つ。飛翔中の色彩からカバマダラなど橙色系のマダラチョウに擬態しているように見えるが、本種の生息地ではカバマダラやスジグロカバマダラは見かけない。
生息地はやや限定的であるが、稀な種類ではない。

外観から想像しがたいが、本種はコムラサキ亜科に属す。
翅表の地色は橙色で、前後翅共に黒斑が全面に散布する。後翅表面内中央から基部側の地色は白色になり、内中央部は黒斑が現れず白帯が円弧状に配置するように見える。
翅裏の斑紋は翅表と殆ど同様であるが、地色がやや淡色になり、前後翅外縁の黒斑列は翅表よりやや小さくなる。
本地域では類似する斑紋の種類は見当たらないので、同定は容易である。