アカエリトリバネアゲハ♂ (中央マレー半島) Trogonoptera brookiana albescens
Rajah Brooke’s Birdwing (Malay Peninsula)
種分布:マレー半島、ボルネオ、バラバック島、スマトラ
記録:2015/1/17
場所:キャメロンハイランド、マレー半島、マレーシア (Cameron Highlands, Malay Peninsula, Malaysia)

Rajah Brooke’s Birdwing (Malay Peninsula)
種分布:マレー半島、ボルネオ、バラバック島、スマトラ
記録:2015/1/17
場所:キャメロンハイランド、マレー半島、マレーシア (Cameron Highlands, Malay Peninsula, Malaysia)
マレー半島を代表する種類で、マレーシアの国蝶になっている。
♂♀異斑。♂に見る羽表の濃緑斑列は♀では減退し、♀の翅裏では翅頂から中央にかけて灰白斑が配列する。
♂♀異斑。♂に見る羽表の濃緑斑列は♀では減退し、♀の翅裏では翅頂から中央にかけて灰白斑が配列する。
表示亜種 albescens ♂ (中央マレー半島)
亜種albescensの分布:中央マレー半島
他亜種 brookiana 分布:ボルネオ→♂、バラバック島
他亜種 brookiana 分布:ボルネオ→♂、バラバック島
主に原生林に生息し、樹林地の内外を飛翔する。♂は渓流沿いを飛翔し、岸辺の砂地に舞い降りて吸水する。♂の吸水性は強く、動物性ベイトに誘引される。また、♂♀共に、赤~橙系の色彩に誘引される。
飛翔は速く、渓流沿いでは直線的に飛翔する。飛翔中は濃緑色斑が目立ち、本種と間違える種類はいないので、一見して区別できる。
マレー半島では、タパーからタナラタに至るルート途中の原生林で多く見られることが知られている。7マイル(クアラ・ウー)の川沿いでは温泉のミネラル成分を求め、♂の吸水集団が見られる。7マイルから9マイルにかけては標高100~300m程度であるが、原生林内や渓流沿いで見られる。また、標高700m前後の19マイルでは渓流沿いに多い。個体数は少なくなく、時期によっては極めて多い。
前翅翅頂は尖り、全体として細長い特異な翅形をもつ。
♂の翅表の地色は黒色。前翅では中央から外縁にかけて三角形状の濃緑斑が配置し、後翅では中央から基部に大きな濃緑斑が配置する。全体として、濃緑斑が下部で太くなる直線状斑紋列を構成する。
♂の翅裏の地色は黒色で、前翅中央に淡緑斑が配列する。また、前翅第2室中央から基部に青色線条が現れるが、個体により出現に強弱がある。同様に、前翅前縁基部側と後翅第7室基部に青色線条が現れる。後翅裏面亜外縁の翅脈上には、灰白斑が配置する。
パラワン島に生息する代置種のパラワンアカエリトリバネアゲハを除き、本種に類似する種はいないので同定は容易である。
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