レテノールアゲハ♂ (北・西タイ) Papilio alcmenor publilius
Redbreast (Thailand)
種分布:北インド、南中国、ミャンマー、北タイ、北ラオス、ベトナム

記録:2006/3/27
場所:チェンダオ、タイ (Chaing Dao, Thailand)

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レテノールアゲハ♂ 表面 (北・西タイ)

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レテノールアゲハ♂ 裏面 (北・西タイ)


♂♀異斑。♀は後翅中央に大きな白斑を現わし、ダサラダベニモンアゲハに擬態しているとみられる。

表示亜種 publilius ♂ (北・西タイ)
亜種publiliusの分布:南ミャンマー、北・西タイ
他亜種 alcmenor 分布:北インド、南中国、ミャンマー、北東タイ、北ラオス→♂、ベトナム

タイでは、チェンダオ付近の樹林地で観察している。生態は原名亜種と同様で、林縁を飛翔する。また、モンキアゲハナガサキアゲハ等と混生する。本種の個体数は多くない。

本亜種の翅表の地色は黒色であるが、前翅の翅脈両側は北東タイや北ラオスの原名亜種alcmenorより灰色味が強く、特に前翅第1a、1b室は白色になりよく目立つ。また、本亜種後翅表面肛角の灰白斑はより大きく、第2、3室亜外縁にも灰白斑が現れる。
翅裏の斑紋は原名亜種と同様であるが、前翅裏面第1a、1b室は白色味が強い。後翅内縁に沿う赤色部はより発達する傾向がある。
このように、斑紋の差異は明瞭で、亜種の区別は難しくない。