アオスソビキアゲハ♂ (西ラオス) Lamproptera meges virescens
Green Dragontail (Laos)
種分布:ミャンマー、タイ、インドシナ、マレー半島、大スンダ列島、スラウェシ、フィリッピン

記録:2016/3/26
場所:バンビエン、ラオス (Vang Vieng, Laos)

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アオスソビキアゲハ♂ 表面 (西ラオス)

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アオスソビキアゲハ♂ 裏面 (西ラオス)


♂♀類似斑。♀の前翅翅形はやや丸味を帯びる。斑紋から区別は難しい。

表示亜種 virescens ♂ (西ラオス)
亜種virescensの分布:ミャンマー、タイ、西ラオス、ランカウイ、マレー半島
他亜種 meges 分布:ボルネオ→♂、スマトラ、ジャワ

低地から標高1,000m以下の低山地に生息地が多く、樹林地の渓流沿いで見られ、吸水性は極めて強い。動物性ベイトに誘引される。
生態はシロスソビキアゲハと類似する。ラオスのバンビエンでは同所的に生息する。しかし、寒季の1月には草本の花で吸蜜するシロスソビキアゲハが多数見られたが、本種は1頭も見られなかった。この地の寒季は乾季でもあり、吸水性が強い本種は見られなかったのか、発生していないのか不明である。他の季節でも本種の吸蜜性は弱く、乾季の吸水場所が限られる時期では本種を見かける機会は少ないので、本種の強い吸水性が主要因かもしれない。

翅表の地色は黒色で、前翅翅頂部から大きな透明部が上部を占め、透明部の翅脈は黒線になる。透明班の下部に淡青白色の帯状斑が斜めに横切る。後翅表面では前縁から、淡青白色線条斑が下方に延びる。淡青白色線条斑の下から尾状突起の上部には、灰色の鱗粉が散布する。
翅裏の斑紋は翅表と類似するが、地色はやや明るくなる。翅表の斑紋に加え、前翅基部と後翅基部には淡黄灰色部が現れる。また、後翅裏面では白色線条斑の下部から淡黄灰色線条が内縁に延びる。その下部に同様な線条斑が2本配置する。
シロスソビキアゲハと類似する。区別点はシロスソビキアゲハの項を参照。