アカエリトリバネアゲハ♂ (ボルネオ) Trogonoptera brookiana brookiana
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Rajah Brooke’s Birdwing (Borneo)
種分布:マレー半島、ボルネオ、バラバック島、スマトラ

記録:2017/9/3
場所:コタキナバル、ボルネオ、マレーシア (Kota Kinabalu, Borneo, Malaysia)

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アカエリトリバネアゲハ♂ 表面 (ボルネオ)

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アカエリトリバネアゲハ♂ 裏面 (ボルネオ)


♂♀異斑。♂に見る羽表の濃緑斑列は♀では減退し、♀の翅裏では翅頂から中央にかけて灰白斑が配列する。

表示亜種 brookiana ♂ (ボルネオ)
亜種brookianaの分布:ボルネオ、バラバック島
他亜種 albescens 分布:中央マレー半島→♂

ボルネオのサバでは、標高300m程度の低山地からキナバル山麓の1,600m程度の中山地でも見られる。コタキナバルなど都市近郊の低地でも見られるが、自然林があるところに限られる。個体数は1,000m以上の中山地より低山地のほうが多い印象がある。
原生林を飛翔するが、マレー半島亜種♂が渓流沿いを飛翔して吸水に多数集まるのに対し、サバでは吸水に集まる個体はむしろ少なく樹林内の林道や林縁を飛翔することが多い。林道では道に沿って低く飛んだり、吸蜜をしながら林間を飛翔したりする。
所によりアンフリサスキシタアゲハカルナルリモンアゲハと同所的に飛翔する。美麗な3種が見られる原生林は、ボルネオの自然の豊かさを象徴するようである。

ボルネオの原名亜種とマレー半島亜種albescensの斑紋は大差ないが、原名亜種♂の前翅表面濃緑斑列のうち先端の2個はやや小さく、間隔が空いて並ぶ。