オオウラナミジャノメ♂ (台湾) Ypthima atra taiwana
種分布:南中国、台湾、北ミャンマー、北タイ、ラオス、北ベトナム

記録:2019/7/8
場所:霧社、台湾 (Wushe, Taiwan)

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オオウラナミジャノメ♂ 表面 (台湾)

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オオウラナミジャノメ♂ 裏面 (台湾)


本種は従来台湾特産種とされていたが、南中国や北タイ等に分布するY. atraの台湾亜種とされた。(2020年)
♂♀類似斑。♀は翅表の色彩が淡いこと、および眼状紋の発達が一般に強く、眼状紋周りの黄環が幅広い。♀の後翅表面第5、6室にも眼状紋を現わすことがある。

表示亜種 taiwana ♂ (台湾)
亜種taiwanaの分布:台湾

低地から標高1,000m前後の中山地で生息を確認している。林縁付近の草上を飛翔していたり、木の葉に静止していたりする。吸水個体や、動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
埔里近郊の山地では、ウラナミジャノメなど同属の種類と同所的に生息する。生態も類似して区別することは難しいが、本種の飛翔中は黒っぽく見えるので判別できる場合がある。
年間の発生時期は未確認であるが、埔里近郊では4~7月に観察している。個体数は少なくない。

翅表の地色は黒褐色で、暗色味が強い。前翅翅頂付近と後翅第2、3室に眼状紋を現わす。
後翅裏面には5個の眼状紋を現わし、前縁部の2つの眼状紋のうち、下方(第5室)のものは上方(第6室)のものより大形になる。