タイワンツバメシジミ♂ (マレー半島) Everes lacturnus lacturnus
Indian Cupid (Malay Peninsula)
種分布:インド、南中国、台湾、南⽇本、ミャンマー、タイ、インドシナ、⼤スンダ列島、ニューギニア、北オーストラリア

記録:2024/2/29
場所:タパー、マレー半島、マレーシア (Tapah, Malay Peninsula, Malaysia)

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タイワンツバメシジミ♂ 表面 (マレー半島)

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タイワンツバメシジミ♂ 裏面 (マレー半島)


日本にも分布するタイワンツバメシジミであるが、東南アジア産は日本本土産と別亜種とされる。
♂♀異斑。♀の翅表の地色は黒色で、♂に見る紫斑は現れない。

表示亜種 lacturnus ♂ (マレー半島)
亜種lacturnusの分布:インド、南中国、琉球、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、マレー半島、ボルネオ

低地の村落付近の草地や、草がまばらに生えた荒れ地などで見られ、丈が低い草本上を飛翔したり、吸蜜に来たりする。吸水個体や動物性ベイトに誘引された個体は観察していない。
飛翔時は淡青白色に見え、陽が当たる明るい草本上にいることが多いので、見にくい。飛翔は速くないが、小型であることと相まって見失いやすい。採集によく行く樹林地では見かず、帰ってきた宿近辺で見かけたなど、採集機会が少ない種類である。生息地では少なくないが、開発で消えやすいような場所が多いので、東南アジアでも減少しやすい種類と思われる。

♂の翅表の地色は淡紫色で、翅脈上は灰黒色になる。また、外縁は灰黒色帯が占める。後翅表面第2,3室外縁には橙線条を伴う黒点が現れる。
翅裏の地色は灰白色で、ツバメシジミ型の黒点が配置する。後翅裏面第2,3室外縁には翅表と同様な黒点が現れるが、付随する橙線条は明瞭でよく目立つ。
ツバメシジミと類似する。後翅裏面の斑紋のうち、第7室の2個、中室内基部の1個、内縁の1個の計4個の点は、本種タイワンツバメシジミは黒色でよく目立ち、その他の斑紋は淡いが、ツバメシジミでは全て暗褐色から黒色である。後翅裏面の肛角部の赤橙色紋は、本種タイワンツバメシジミでは大きく目立つ。尾状突起は、本種タイワンツバメシジミではより長い。翅形は、本種タイワンツバメシジミでは丸みを帯び、小型である。