アナンタミスジ♂ (ラオス) Neptis ananta learmondi
Ananta Yellow Sailor (Laos)
種分布:北東インド、南中国、ミャンマー、北タイ、ラオス、ベトナム

記録:2019/5/23
場所:バン・ター、ラオス (Ban Tah, Laos)

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アナンタミスジ♂ 表面 (ラオス)

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アナンタミスジ♂ 裏面 (ラオス)


♂♀類似斑。♀の翅表の橙斑は、♂よりやや淡⾊になる。

表示亜種 learmondi ♂ (ラオス)
亜種learmondiの分布:ミャンマー、北タイ、ラオス、ベトナム

ラオスの中部で採集した2例しかデータはないが、標高1,000m以上の樹林地で見られた。観察例は、自然林付近で林縁を飛翔していた個体と獣糞に来ていた個体である。
飛翔は速くなく、ミスジチョウ属らしく滑空型である。飛翔中は橙色が目立ち、ミアミスジと類似するが、本種の方が大型である。生態はナンバミスジと同様であるが、ナンバミスジは標高500m程度の低山地でしか見ていない。本種の方が高標高側に生息している印象がある。
生息地は限定され、個体数は少ない。自然林以外では見られない印象がある。

翅表の地⾊は⿊⾊で、橙⾊のミスジ斑が配置する。前翅中室の橙条は分離せず、先端付近の上部が少し窪む。前翅後縁は中央が湾曲する。後翅表⾯には2本の橙線条があり、他の線条は現れない。
翅裏の地⾊は茶褐⾊。前翅裏⾯の斑紋構成は翅表と同様であるが、中室線条は淡橙⾊で亜翅頂付近の斑紋は灰⾊味を帯びる。後翅裏⾯中央の線条は⽩⾊味を帯び、外中央の線条は淡橙⾊で、中央線条の下部と外中央線条の下部に淡⻘⾊線が配置する。また、後翅基部条は淡⻘⾊で明瞭に現われる。
ナンバミスジ Neptis nambaに極めて類似する。区別点はナンバミスジの項を参照。